百合と漫画と光る苔

百合とゲームが好きです

百合について  ――このブログの方向性

お前がそう思うんならそうなんだろう

お前ん中ではな

      ――日本橋ヨヲコ少女ファイト(1)』

 百合ときいて何を思い浮かべるでしょうか.

 今野緒雪マリア様がみてる』?

 秋山はるオクターヴ』?

 広沢サカキ『アイドライジング!』?

 林家志弦はやて×ブレード』?


 あなたの脳内にあるそのコンテンツもこれらの本も,きっといろいろな方向性にさまざまなキャラクター,たくさんの世界があるでしょう.唯一の共通項といえば,「女性同士の感情のふれあい」を表現しているところです.つまり,百合とは「女性同士の感情のふれあい」が記述されたもの,になるのでしょうか.

 この「感情のふれあい」とはまた微妙な言葉です.必ずしも恋愛どころか,文脈によっては友情すらも意味しません.というよりこの言い方ではまるで,「旅先で手が一瞬触れ合う」ような些細な事をも百合とみなしてしまうような,そんな暴言放言にも聞こえてしまう恐れがありますね.

「HAHAHA! おいおいジョニィ,それならば女の子が二人写っているだけの写真,これも百合なんだろうな!」

 ……ええ,全く,その通りです.ツェペリ(仮)の言っていることは微塵に至るまで正しい.わたし達は残念ながら僥倖にも,物事を補う能力に優れています.さながらMuller-Lyer錯視(下図)を見た時に脳が勝手に奥行き情報を補完した結果錯視を起こすように.
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 たとえ二人の女の子が写っているだけの一枚の絵を与えられたとしても,わたし達はその絵から二人の関係性や背景を考え,推測し,拡大します.そしてなんらかの「心を揺らす」ようなシチュエーションが充填されることで,百合をそのイラストに感じることが可能になるのです.

 百合コンテンツの定義を,「女性同士の情動を感じ取れるもの,もしくはそれを期待して鑑賞するもの」とします.ただし,この定義の中では,多くの場合百合の着地点と期待する「恋人関係」に至るまでの妄想の必要量が異なってしまいます.なので,直接的描写が少なく,妄想を着地により多く要求とするものは「ライト百合」と,直接的描写の多いものを「ガチ百合」と分類しておきましょう.例えば,かきふらい『けいおん!』に代表される萌え4コマは多くがライト百合にカテゴライズされます.

 ……と,なんかこんなかんじでそれっぽいことを吐きつつ漫画の感想とか書いていく備忘録です.感想系は,「続きを読む」とだいたいネタバレってます.

マリア様がみてる (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫)

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オクターヴ 1 (アフタヌーンKC)

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アイドライジング! (電撃文庫)

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はやて×ブレード 1 (ヤングジャンプコミックス)

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