見た目が悪いとギャップが映える ――『まんがタイムきららミラク（2013-04）』感想

　キンキンに冷えてやがるっ・・・・・・・・！
　　　　――福本伸行『賭博破戒録カイジ』

　表紙は柊ゆたか『Good night! Angel』．ドーナツ美味しそうです．

• タチ『桜Trick』

　巻頭カラー．会長回に見せかけた楓さん回．姉妹は好きな人も似るもの，同じだけど．安定した百合分の供給は素敵ですね．

• はりかも『夜森の国のソラニ』

　良いイメージだ！　そうメガネだ，メガネが大事なんだ！　ヤギ（カモ）．こまめに夜森にスキンシップをとるソラニが可愛い．

• 春日歩『城下町のダンデライオン』

　唐突な能力バトル回．せっかくの柱なんだから，登場人物の能力の説明を入れたらいいのに．「触れたもの」の定義と重力の概念については両方とも設定が死ぬほど難しいと思うんだよなあ，どこにいっても矛盾が湧き出てきそうで．

• 柊ゆたか『Good night! Angel』

　カラー掲載でプール回．良い意味で緊張感のないバトルはいつも通り．あやめさんもっと激しくゆりっぺに攻撃すべきですよ！

• 川井マコト『幸腹グラフィティ』

　深夜に読んではいけない漫画，今回はカツサンド．応援の才能とは．

• CUTEG『スイート マジック シンドローム』

　ダイエットは永遠の至上命題，特に日常ものの女子においては．なんでもかんでも与えるだけではダメで，きちんと選別しないとひどいことになりますね．

• 小波ちま『リリィ』

　カラー掲載．緊張感のない（ｒｙ　4コマは持続的な動きを見せるには向いてないよね，行間で状況を補完するメディアだから．

• ぼるぴっか『ラブリストリズナー』

　新作ゲスト．恋愛禁止の女学院の中で，どうしても開放的にイチャつきたい二人がどうにか「淑女ポイント」を稼いで外出許可を取ろうととする……というストーリー．なんか淑女ポイントの仕様が某カイジの地下王国を思い出させる．前作『柳暗花明』と同じく，主人公たちがデフォで百合仕様なのは安定していると見るか落ちたところが見られなかったと嘆くべきか．IQはもはやどうあがいても権威や知性の証明には成り得ない気がするので，200とかそれっぽい数字だと反応に困る．1400無量大数とかだとむしろ楽なんだけど．

• パイン『きしとおひめさま』

　だものー！　ボケ倒しの『銀魂』臭．幼馴染は敗北フラグだなんてそんなそんな．

• 庄司二号『TEI OH-!』

　カラー掲載．フードファイト回．自腹はきついわ．タピオカって蓮コラ的なものというか，とにかく名状しがたい恐怖の象徴にしか見えない，ヤツメウナギ的な．

• ねこみんと『おゆうぎ小町』

　ゲスト，2話目．ケイドロネタは鉄板ですね．遊部ってネタ自体はとても好きなのですが，押しが少し足りない感じ．

• 石見夕，よしだひでゆき『暖色タイム』

　新作ゲスト．一人暮らしを始めた主人公・ナタネと，幽霊な同居人・灰村さん，更に大家さんを加えて部屋の掃除と食事をしている話．主人公の立ち位置がよくわかんないけど，でっかい三つ編みに貧乳で読書好き，そしてデコメガネと造形はきっちりニッチに対応していて素晴らしいと思いました．露骨な川井マコト『幸腹グラフィティ』のパロディ！

• 奄美あまゆ『Lisa Step!』

　カラー掲載．キャッシュとクレジットの深い隔絶．大人はポテチなんて食べたら内臓に油が凄まじい勢いで貯まるので食べない！

• かるは『夢色シンパシー』

　ゲスト，3話目．……ゆめにっきって，つけると明晰夢を見られるとか．というよりは，夢と現実の境目を取っ払うと考えるべきか．……どっちが夢なんだろうね！　どうでもいいが「篠原姫」って書かれると歴史上の人物っぽいね．

• 群青ピズ『くじらジュブナイル』

　博士のゲス顔．フラグと第2幕．ヒロインの涙はすべてを救う……的な展開にはならないよね，きっと．

• 阿部かなり『飛ぶことを許された迷路』

　設定上自然に学園モノに回帰．関数の定義で頭がパンクしそう．歴史の授業は今後の伏線っぽいね．雰囲気と設定が微妙に乖離してて，そこら辺の不安定さが非常に楽しみ．

• タダタグ『寄り道ファミリ』

「女子高生だけで家族を形成する」っていう設定だけで満足です．ありふれた日常が奇跡みたいな．

• キタノユースケ『わたしと姉は正反対』

　最終回．あえての，順当な終わり方か．キャラを順当に増やしてきた所に打ち切りはやっぱり惜しい．しかし最終回で柱の誤植はちょっと．

• あfろ『月曜日の空飛ぶオレンジ。』

　ケーブルを引くと災厄が襲ってくる？　そしてケーブルを引くことで解決法を調べることができる？　確実に解決法がわかるなら，ケーブルを引いたほうが他人を救うこともできるから有用と考えられるかもしれない，確実にわかるなら．

まんがタイムきららミラク2013年4月号 [雑誌][2013.2.16]